自閉症への理解がここ数十年で大幅に改善されつつある、高齢の親の苦悩は尽きない

自閉症への理解がここ数十年で大幅に改善されつつある、高齢の親の苦悩は尽きない

自閉症への理解がここ数十年で大幅に改善されつつある、高齢の親の苦悩は尽きない

プロフィール: Y.Mさん、40代男性、知的障害者作業所通所、治療期間生後しばらく〜現在に至る

 

同じ区域に住んでいる自閉症男子ですが、小さい頃から様子を見ています。偶然、私が教師としてその子の通う特別支援学校との交流のある普通中学校に勤務したことから、生徒としても接する機会がありました。そしてあれから約20年、今も同じ地域に暮らし彼が毎日作業所を通う姿を見ており、時折その子のお母さんともお話しする機会があり、彼は現在40代になりました。

 

先ず、一般の人たちが自閉症の方たちを多く見かけるのは電車やバスの中だと思います。よほど知的に問題がある以外では、時間を守ることに固執したり同じパターンの行動を好む自閉症の方にとって、自立して一人で通学や通勤ができる場合が多いからです。

 

しかし、独り言のつぶやきの繰り返しや、バス停の名前の繰り返しなど、彼らなりのリハーサル(記憶の保持)だと思いますが、初めて接する場合は「一体、何これ?」と不安がる子供たちが、昔は多くいました。

 

普通学級との交流やここ最近の学校教育のお蔭で最近は、平然と受け入れてくれる子供も増えてきたと思います。昔は、支援学校の子供たちを引率してバスに乗ったとたん女子高校生からは「怖いよ!怖いよ!」の声が上がったものでした。また、身体の動きが感情によって急激な行為と見られて奇異な印象を与えてしまうことがあります。

 

そのような場合でもしばらく静観すれば、彼らは人に危害を加えるような行動をするわけではないことが普通の方には分かってもらえると思います。でも、激しいパニックに遭遇することもあります。

 

その子に限らず多くの自閉症の子は、いつも同じ日課で変わりなく過ごしたいということに固執しますので、都合(天候、親の体調、家庭の事情)によって変えられると大きな声を上げる、というパニックがあります。こういったパニックまで周りの人が理解してくれれば随分と一緒にいる保護者の方は楽になると思います。

 

彼が毎日通う作業所では、部品の組み立てなど律儀な作業が好きな彼に合った仕事をしていて、昼食代を出して残る給料はわずかなものだということですが、それ以上にお母さんにしてみれば「毎日、同じところに通えて仕事ができるだけでもありがたい」ことだそうです。そして親がいつまで元気でいられるか、それだけが心配で他の兄弟に迷惑はかけたくないというのが障害を持つ親が抱える最大の苦しみだそうです。

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