自閉症児と健常児の統合教育

自閉症児と健常児の統合教育

自閉症児と健常児の統合教育

プロフィール: ゆっちさん、27歳女性、元幼稚園教諭

 

私は大学時代から障がい児と健常児の統合教育に興味があり、卒論もそれについて書きました。

 

幼稚園に就職して2年目、自閉症児の男の子の担任を持つことになりました。最初は苦労の連続でした。いくら勉強してきたとは言え、興味を持ってたくさん本を読み調べてきたとは言え、実際に関わってみると個性もこだわりもあり、更に自閉症児以外にも27人の子どもがいたため、なかなか深く関わることも難しく、なかなか信頼関係を築けずにいました。

 

それでも試行錯誤して関わっていく中で、その子のことを少しずつ理解できるようになっていきました。

 

その子は、最初は何か困っていても人に頼るということがわからず、言葉に出して伝えることもできなかったため、ただ困ってたたずんでいたり、時にはパニックを起こすことが多かったですが、まずは担任である私がどういう状態のときに困っているのか理解できるようになり、何度か援助を重ねていく中で、その子自身も困ったときはどうすればいいのかわかるようになったようでした。

 

周りの子どもたちは、他の子にするのと同じように関わっていましたが、それでも違うところがあることはわかるようでした。ただ、それを障がいとして見ているのではなく、個性として受け入れているようでした。担任とその子との関わり方を見て、その子が困っているときがわかるようになり、困っていたら教えてくれたり、自ら手を引いて助けてあげる子も次第に増えていきました。

 

季節が変わるにつれて、担任の私が知らない、その自閉症児のことを教えてくれる子が増えていきました。「○○くんは何が好きなんだよ」「こうされると嫌なんだよ」「こういうときどうしたらいいのかわからないんだよ」と、時にはその子を援助するためのヒントをもらったこともありました。

 

自然にその子を受け入れ、関わり、理解していく子どもたちと、その中でどんどん自分の居場所としてクラスを受け入れていく自閉症児に、子どもの柔軟性に驚くと同時に、自閉症児であるとか健常児であるとかに拘らず、同じ場所で同じ経験をし、いっしょに育っていく環境は大切であると感じました。

 

幼稚園で過ごす中で、友だちとの関わり方や、自分の気持ちを少しずつ態度で伝えられるようになったその子は、今は養護学校で勉強を頑張っているそうです。担任の先生は何人もの自閉症児と関わってきた方で、自分の気持ちの伝え方や人との関わり方だけでなく、将来自立するために社会のことも少しずつ学んでいるそうです。

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